経営システムとしてのトヨタ生産方式

下記は、弊社アドバイザー 河田信氏(名城大学名誉教授)が作成されました。
トヨタ生産方式(TPS:TOYOTA Production System)を経営システムの視点(生産の系、会計の系、その関係)で解説しています。
TPS(TOYOTA Production System)とは
ある人は、リードタイムの短縮だ
〃 現場の問題を顕在化して改善することだ
〃 現金(キャッシュ・フロー)主義だ
〃 ムダとりだ
〃 原価低減だ
〃 ヒマを創ることだ
〃 人を育て、管理者の中長期的見方を育てる
〃 正味加工時間比率の増大がTPSの要諦である
〃 目的は、同じ人数で売上を増やすこと
という。
トヨタが経験則的に発見したことの会計文脈からの論理的説明

KPIの中で、期間利益だけを強調すると、現場と本社の横連携の一部(上図赤矢印)が脆弱化し、成果のところが逆眼にでる。
つまり、直接、期間利益を求めると、利益を失う。
KPIの中で、期間利益と同等以上に、棚卸資産回転日数と営業活動キャッシュフローを重視すると、横連携は強化され、TPSの成果としての中長期利益の増大が約束される。
「棚卸回転率」の向上が、将来利益を押し上げる関係にある。
短期利益重視の株主価値経営の潮流のもとでも、上図の赤矢印部分との付き合い方を工夫すれば、財務会計を否定せずとも、本社と現場の横連携、ひいてはTPSが世界に理解されることは可能である。
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トヨタ生産方式の導入を成功させるには、なぜこの活動を行うのか、それが経営にどう結びついているのかを理解し、その成果を見える化する業績管理のしくみ(管理会計システム)の構築が必要です。
参考としてこちらの資料「TPSと管理会計」もご覧ください。
トヨタ生産方式の成果を見える化する業績管理の具体例は、弊社までお問い合わせください。