なぜ、ジャスト・イン・タイムなのか(JITと会計のメカニズム)①

「JIT」は、トヨタ生産方式(TPS Toyota Production System)の2本の柱のひとつで、「必要な物を、必要なときに、必要な量だけ生産する」を意味します。

トヨタ生産方式には、もうひとつの柱に「自働化」があります。
「自働化」とは、「問題が発生したらすぐに止まり、問題を顕在化する」ことです。

あるトヨタ自動車の幹部だった方は、「トヨタ生産方式の導入とは、JITを自働(自律)的に行うシステムの構築である」と表現されています。
(その方が某電気機器メーカーに視察にこられた時におっしゃっていました)
トヨタ生産方式の中心概念(トヨタ生産方式が目指すもの)は、JITであることがわかります。

では、なぜJITなのでしょうか。
それは製造業の経営にとってどのような意味があるのでしょうか。

JITは、「トヨタだからできる」、「うちには関係ない」というお話しも聞きます。
本当にそうなのでしょうか。

これらの疑問にこたえるため、これから「なぜJITなのか」を会計の視点で説明していきます。

②へつづく

追記

私は、JITは「すべての製造業がそのレベルアップを目指して取り組むべきもの」と考えています。
但し、JITの時間単位(分なのか、時間なのか、日なのか、週なのか、月なのか)は、それぞれの会社によって異なります。
実現の方法も会社によって異なります。
トヨタ生産方式の表面的なやり方(後工程引き取り方式など)は、大変参考になりますが、それをそのまま自社に適用する(真似る)のではなく、自社に合ったやり方を自ら考え、取り組んでいくことが必要です。

一番大事なのは、「なぜ、ジャスト・イン・タイムなのか」を経営と現場が理解、共有することです。
そのためには、JITの有利性が会計で説明できなくてはなりません。

このような思いでこの記事を書いています。

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この記事を書いた人

ソートウェアは、製造業向けの原価計算、管理会計システム構築の専門会社です。業績管理の強化、効率化によりお客様の収益改善に貢献すること、それが弊社の使命であると考えています。

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